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健診の時、体重が増えていると先生や看護師さんに注意されてしまいますよね。
そんな時、
「食べてないのに太るのってなんでなの?」
と思ったことはありませんか?
食べてないのに太るのは、赤ちゃんの成長とともに、妊娠によるお母さんの身体変化に関係しているからなんです。
赤ちゃんがすくすくと育つためには、お母さんの体重増加は必要なことですが、体重が増えすぎてしまうと病気になるリスクがあります!また、赤ちゃんとお母さんにも出産時の負担がかかってしまうので危険です。
ここでは体重が増加する原因も説明しながら、過度な体重増加を止める方法をご紹介していきます。
妊娠中、食べてないのに太るのはなんで?
妊娠中、食べてないのに太る主な原因は以下の2つです。
- 赤ちゃんと赤ちゃんの付属物による体重増加
- 妊娠によるお母さんの身体の変化による体重増加
お母さんの身体変化による体重増加の主な原因を4つ説明していきますね。
体重増加の原因
①浮腫(むくみ)
赤ちゃんに栄養や酸素を送るために、血液量や水分量が増加します。
妊娠中に発達するエストロゲン、プロゲステロンというホルモンの働きによって、ナトリウムや水分の再吸収率が増加します。
そうすると体に水分を貯めこみやすい状態となり浮腫が起こります。
また、子宮の増大と圧迫により骨盤内の血液の流れの障害によっても浮腫が出現しやすくなります。
② 食べづわり
妊娠と聞くと、出現する症状として思いつくのは“つわり”ではないでしょうか?
「つわりで食欲もなくて食べられないんだから、体重は減るんじゃないの?」
と思うかもしれません。
実はその逆で、体重は増えるんです!!
原因不明ですが、プロゲステロンというホルモンが関係していると言われています。
空腹時に吐き気を感じる症状を食べづわりといいます。そのため、食べ続けてしまい体重が増えてしまう妊婦さんが多いのです。
つわりは妊娠第12~16週前後で消失することが多いです。
つわりを軽減する工夫
- 調理中の匂いにより吐き気が誘発されるため、外食や弁当を利用する
- 食べ物を冷やして食べると匂いが軽減されるため、効果がある
- 少ない量を回数に分けて食べる
③ 便秘
子宮の増大による腸の圧迫、妊娠による体調不良などによる運動不足により便秘になりやすくなります。プロゲステロンというホルモンの増加によって腸の運動が減少することも関係しています。
④ 運動不足
これまで説明してきた妊娠中に出現する浮腫やつわりなどによる体調不良で運動不足になる妊婦さんが多いです。
お腹が大きくなってくると動きづらくなり、運動量も減ってしまいます。
妊娠という身体の変化により、様々な原因で体重増加をしてしまうということがわかりました。体重が増えすぎるとなぜ危険なのか簡単に説明します。
体重増加によるリスク
体重増加によって起こる可能性のある代表的な3つの病気について説明します。
妊娠高血圧症候群
妊娠20週以降で分娩後12週まで高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかでかつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものではないものをいう(引用元:日本産婦人科学会)
妊娠糖尿病
妊娠中にはじめて発見または発症した糖尿病に至っていない糖代謝異常である
(引用元:日本糖尿病・妊娠学会と日本糖尿病学会との合同委員会)
妊娠中毒症
何らかの原因で妊婦の血圧が上昇し、浮腫(むくみ)や尿にタンパクが混じるなどの症状、さらに悪化すると、全身の痙攣(けいれん)が突然起こる場合や、脳出血や全身の血管内に血栓ができて内臓が障害されたりする危険な病態
(引用元:妊娠中毒症と切迫早産の胎児と母体を守る会)
3つの病気とも様々な原因がありますが、体重増加は原因の一つです。
過度な体重増加は、産道周囲にも脂肪がついてしまい、産道が狭くなってしまいます。そしてお母さんが余分に摂取した栄養は赤ちゃんが吸収するため巨大児に成長してしまいます。
その結果、難産になってしまう可能性が高いのです。
難産になるとお母さんにも赤ちゃんにも負担がかかってしまします。そのような事態は避けたいですよね。
ここまでの説明でお母さんの妊娠による身体変化が原因で体重増加することがわかったと思います。そうすると「体重が増えることはしょうがないんじゃないの?」と思われる方もいるでしょう。
そうなんです。体重が増えることは問題ありません。体重が増えた“量”が問題なんです。なんと!体重増加しても大丈夫な範囲は人それぞれ決まっているのです!
妊娠中、体重増加しても大丈夫?
体重増加しても問題ありません。体重増加は赤ちゃんに栄養を与えるため、安全なお産に向けて大事なことだからです。
ですが、体重が増えすぎてしまうと、病気のリスクが高まってしまうので適切な体重増加をしっておく必要があります。
妊娠中はどれくらい体重増加する?
体重増加の内訳は赤ちゃんの重さだけではないとご存じでしたか?
なんと、赤ちゃんの重さ以外に胎盤、羊水、子宮の発育や増大、乳房の発育、血液量などの増加によって体重増加します。
妊娠中の体重増加は平均11kgとされています。
妊娠初期(~第15週)の増加は平均1kg
妊娠中期(第16~27週)~末期(第28週~)はそれぞれ平均5kg
※個人差があります
体重増加の許容範囲は妊娠前の体重が大きく関係しているので、次に説明していきますね。
自分の体重増加の許容範囲を知ろう
適切な体重を把握するにはBMIを知っておく必要があります。
BMIとは体重と身長の関係から算出される肥満度を表す指数のことです。
それでは計算してみましょう。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
私の場合で計算してみると・・
(例) 身長160㎝ 体重50kg
50(kg)÷1.6(m)÷1.6(m)=19.5となります。
次の表に当てはめて自分の推奨体重増加量を知りましょう!
〈体格区分別推奨体重増加量〉
体格区分(BMI:体重(kg)÷身長(m)²) |
推奨体重増加量(妊娠全期間を通して) |
推奨体重増加量(妊娠中期~末期における1週間あたり) |
低体重(やせ):BMI 18.5未満 | 9~12kg | 0.3~0.5kg/週 |
ふつう:BMI 18.5以上 25.0未満 | 7~12kg | 0.3~0.5kg/週 |
肥満:BMI 25.0以上 | 個別対応 | 個別対応 |
(引用元:厚生労働省 妊娠前の体重を基準とした妊娠中の推奨体重増加量)
健診で先生や看護師さんから体重が増えたことを指摘されると落ち込みますよね・・。そんな時、「体重を減らすにはどんなことをしたらいいんだろう?」と悩んだことはないですか?
実は日常生活の中でのちょっとした工夫で体重増加を止めることができるんです。
ここでは、食事編と運動編に分けて説明します。
体重増加を止める方法3選~食事編~
食事内容を記録する(レコーディング)
タンパク質、塩分、食物繊維などなど・・「これが妊婦さんの体に良い!」という食べ物はたくさん出てきますよね?まずは自分に足りていない栄養素を知ることが大切です。
そのためにおすすめなのはレコーディングです。自分の食べた食事メニューを記録しておきましょう。食生活を見直すことができ、食欲を抑える効果もあります。
妊娠中、お母さんに不足しがちな栄養素はカルシウムと鉄分です。カルシウムは赤ちゃんの骨や歯の生成のために必要で、妊娠中はお母さんは貧血にもなりやすいため鉄分の摂取が特に大切です。主な食品をいくつか紹介します。
- 牛乳、乳製品(アイス、ヨーグルト、チーズ)
- 干しエビ
- シシャモ
- うなぎ
- ちりめんじゃこ
- ほしひじき
- 豆腐(木綿)
- 納豆
- 小松菜
- 水菜
- ひじき
- いわし(かたくちいわし、煮干し)
- レバー
- ごま
- きな粉
- いんげん豆
- 鶏卵
- しじみ
- あさり
レコーディングしておけば健診の時に見せれば具体的なアドバイスをもらうことができますよ。バランスの良い食生活を心がけていきましょう。
食事バランスに関してはこちらのサイトを参照して下さい↓
「面倒くさくて記録なんて無理!」という方は妊婦さん向けの体重管理アプリもありますので利用してみてはいかがでしょうか。
調味料を工夫する
(厚生労働省 妊産婦のための食事バランスガイド)
妊婦さんの1日の塩分摂取の推奨量は10gです。そのため、減塩しようとすると薄味になってしまうことは避けられません・・。
そこでオススメなのが減塩の調味料に変えることです。簡単に塩分の摂取量をカットできますよ。また、味付けにスパイスを使用したり、だしを使用することで塩分使用を控えることが出来ます。
調味料で有名な味の素からも減塩タイプが出ていますし、減塩のドレッシングもいろんなメーカーから発売されています。
オススメの調味用をいくつか紹介しておきますね↓
よく噛んで食べる
基本的なことですが、大事なことです。よく噛むことで、食べた物がよく擦りつぶされるので消化吸収もされやすくなります。30回以上は噛むようにしましょう。
たくさん噛むことによって満腹中枢が刺激され、少ない量でも「お腹いっぱい」と感じることができます。また、噛むことはカロリー消費にもつながるため、太りにくい身体を作る手助けにもなりますよ!
私も、もともと早食いだったのですが、食事中の家族との会話を増やしたり、食べるたびに箸を置くという工夫をしたことで噛む回数が増えました!
体重増加を止める方法3選~運動編~
妊婦さんが運動するには妊娠中期がオススメです。安定期に入り、つわりなども落ち着いてくる時期であるため運動しやすくなります。
妊娠時期に関係なく、運動後にお腹の張りや痛みが出てきたら運動は中止して下さい!
雑巾がけやトイレ掃除をする
掃除機でお部屋掃除はよくすると思いますが、妊娠中にオススメなのは雑巾がけやトイレ掃除です。それは何故かというと、掃除をするときの動きに関係しています。
立ったりしゃがんだりするので、股関節のストレッチになり安産につながります。
立つ時間が長くなると、むくみの原因にもなるので、休憩しながらにして下さいね。
お部屋も綺麗になってストレッチにもなるなんて一石二鳥ですね!
ウォーキングする
ウォーキングは道具もいらず、すぐに始められるため取り入れやすい運動なのではないでしょうか?無理しない範囲でスーパーまでの道のりや帰り道を徒歩に変えてみましょう。
15分程度の短時間から始めてみて下さい。
体力がつくだけでなく、血流も良くなるためむくみの改善にもつながります。また、腸の運動も促進されるため、便秘解消も期待できます。
水分摂取も忘れずにしてくださいね!
マタニティヨガ
マタニティヨガ教室もありますが、自宅で出来るものもあります。
運動としての効果だけでなく、リラックス効果もあるのでオススメです。
妊娠中はホルモンバランスが崩れやすく、精神も不安定になりやすいです。マタニティヨガの呼吸法には自立神経を整える効果があります。
また、ゆっくりとした呼吸法が出産時の呼吸法に似ているため、役立つとされています。
いろんな動画もあるので、自分に合うものを見つけて挑戦してみて下さい。
まとめ
体重増加すると、「痩せないといけない!」と自分を追い込んでしまいますよね?
少しの工夫で体重を減らすことができるので大丈夫ですよ。
ダイエットのしすぎも、赤ちゃんに影響を及ぼすので気をつけて下さいね。
無理はせず、自分の体調を考慮しながら実践してみて下さい。
元気な赤ちゃんが生まれてきますように願っています。