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「チョコレートの賞味期限切れて表面が白くなっている…」
「これってもしかしたら、カビ?」
チョコレートが食べたくて購入したけれど、食べずに放置してしまい、賞味期限が切れている……
包装を開けて見てみたら、なんだか表面が白くなっている。
むしろ、賞味期限は切れていないけれど、表面が白くなっていることも!
白い=カビと思って、捨ててしまう人はかなり多いでしょう。
でも、ちょっと待ってください!
表面が白くなっているチョコレート、実はまだ食べられます!
でも本当にカビだったらどうしようと不安なあなた!
安心してください。
元パティシエの私が食べては駄目なチョコレートの見分け方をばっちり解説します!
合わせてチョコレートの表面が白くなる原因や対策も説明するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
賞味期限が切れて表面が白くなったチョコレートは食べられる?
表面が白くなり、ブルームが出てしまったチョコレート、実は食べられます!
基本的には食べられる
表面が白くなっている状態をブルームと言い、簡単に説明すると油や砂糖が分離した状態、油や砂糖が表面に出ている状態です。
心配になる「カビ」ではないので安心してください。
賞味期限が切れたチョコレートも、食べることはできます。
賞味期限の定義は農林水産省にてこのように定められています。
賞味期限とは、おいしく食べることができる期間です。
(中略)
期限を超えた場合であっても、品質が保持されていることがあります。
見た目やにおいなどの五感を使って食べられるかどうか判断することも大切です。
(引用元:農林水産省ホームページ)
見た目やにおいに問題がない場合、食べることは可能ということです。
しかし、表面が白くなったチョコレートも賞味期限が切れたチョコレートも、そのまま食べるのは、見た目が悪く、舌触りもあまりよくありません。
絶対に食べてはダメ!食べられないチョコレートの見分け方
先ほど説明したブルームとは違い、表面の白い部分が本当にカビの場合もあります。
カビの見分け方は大きく2つ!
- カビ特有のにおいがする
- 緑又は白い斑点が出ている
カビが発生するとチョコレートの匂いよりも、カビの匂いの方が強く感じます。
なんかおかしいなと思ったら軽く匂いを嗅いでみましょう。
また白い斑点、緑の斑点が1ヶ所に集中してできている、しかもなんだかふわふわしているとなると、これは確実にカビです!
これらを発見したら絶対食べないようにしましょう。
チョコレートの表面が白くなるのはなぜ?
チョコレートの表面が白くなる理由は3つ。
- 高温状態や直射日光が当たる場所で保管してしまった
- 湿度の高いところで保管してしまった
- 冷蔵庫に入れてしまった
ここで分かるように、「賞味期限が切れたから表面が白くなる」というわけではありません!
保管方法に問題があり表面が白くなることがほとんどです。
もちろん賞味期限が切れて表面が白くなることもありますが、これも根本的な原因として温度変化や湿度のせいでしょう。
では、1つずつ細かく説明していきます。
高温状態や直射日光が当たる場所で保管してしまった
高温状態や直射日光によりチョコレートが1度溶けて、再度固まる。
これが原因で、チョコレート内にきれいに揃っていた「結晶」がバラバラになり、油が分離して表面が白くなる「ファットブルーム(オイルブルーム)」を引き起こします。
チョコレートは、実はかなりデリケートな食品です。
生ものではないため冷蔵庫に入れる必要がないとはいえ、温かい場所に置いておけば溶けてしまいます。
チョコレートの溶ける温度は、チョコレート内のカカオバターの溶け始める温度で、約28℃と言われています。
この温度は、夏の暑い時期は簡単に超えてしまうだけでなく、冬でも暖房を入れるため実は超えやすいのです。
また、直射日光が当たってしまうことで季節に関係なく、28℃は簡単に超えてしまいます。
結晶が揃った状態で固まったチョコレートは艶があり、口溶けはなめらかです。
しかし、ファットブルームが起こったチョコレートは、表面が白くなり、口溶けはボソボソになります。
湿度の高いところで保管してしまった
繊細なチョコレートは湿度が高いところで保管してしまうと、「シュガーブルーム」を引き起こします。
湿度の高いところで保管することで、チョコレートの表面に水分が付着、その水分へチョコレート内の砂糖が溶け出していきます。
砂糖を含んだ水分が蒸発することで砂糖が再結晶化し、表面が白く、ザラザラとした状態になります。
この時、目安となる湿度は約50%と言われています。
しかし、50%を超えたからと言って必ずシュガーブルームが起こるわけではありません。
温度が高い、もしくは低い、急激な温度変化など、他の要因と結びついてシュガーブルームが起こってしまうのです。
急激な温度変化については、次の項目で細かく説明します。
冷蔵庫に入れてしまった
チョコレートは冷蔵庫に入れて保管している人、ちょっと待って!
チョコレートは冷蔵庫で保管しません!
なぜ冷蔵庫で保管しないのか。
それは、「チョコレートは急激な温度変化に弱いから」。
冷たくする分には溶けることもないし、問題ないのでは?
そう思う人もいるかもしれません。
実は、急激な温度変化は冷蔵庫から出した時に起こるのです。
冷蔵庫で冷えた状態のチョコレートを急に高温にさらすことで、チョコレート内のココアバターが分離し、ファットブルームが起こってしまうのです。
そしてこの時、冷たいチョコレートが高温に触れることで、結露のような状態が起こり、水分が付着することがあります。
そこからシュガーブルームも起こってしまいます。
また、そもそも冷蔵庫内は内容物や開閉によって温度や湿度の変化が激しく、チョコレートの保管に向いていないのです。
チョコレートの表面を白くしないための予防策!
ファットブルーム、シュガーブルームを起こさないためには、食品表示の保存方法に記載されている保存方法をしっかり守ること!
これが1番の予防方法です。
商品の裏などに記載されている、食品表示の項目の1つ、「保存方法」。
板チョコなどの多くは、「20℃以下で保存」もしくは「直射日光を避け、冷暗所で保存」と書かれていることが多いでしょう。
生クリームなどを使用したものなど水分量の多いものは、「15度以下での保存」と書かれているはずです。
冷蔵庫へ入れるべきものは、保存方法で「冷蔵庫にて保管」と書かれています。
ということは、チョコレートは冷蔵庫へ入れないということが分かります。
また、具体的な温度が書かれているため、できるだけその温度に適する場所で保管しましょう。
商品によっては、「直射日光が当たらない冷暗所にて保管」「直射日光が当たらない、風通しの良い場所」と書かれている場合もあります。
この場合、細かな温度の指定はありませんが、20℃以下の場所に置けば問題ありません。
最適な保管場所として言われているのは、実はワインセラー!
温度は設定ができ、ワイン自体15℃前後で保管されることが多く、直射日光も当たらず、出土調整まで可能です。
ネットなどで約1万円から販売されているため、実は手に入れやすく、ワインとチョコレートを一緒に保管もできます。
もちろん、ワインセラーを持っていない人の方が多いと思います。
その場合は、パントリーや収納棚の中で保管しましょう。
どうしても適する場所が見つからない人は、冷蔵庫の野菜室へ入れましょう。
冷蔵庫はメーカーによって多少差があるものの、2~6℃の温度設定ですが、野菜室は3~8℃と少し高めに設定されています。
野菜室に入れることでチョコレートが冷えすぎることを防ぎ、取り出した際にチョコレートの温度と外の温度の差が減り、ブルームになる可能性を低くします。
絶対にブルームにならないわけではないので、最終手段として覚えておきましょう。
【元パティシエが教える!】表面が白いチョコレートの美味しい食べ方3選!
表面が白くなってしまったチョコレート、賞味期限は切れたけど食べられそうなチョコレートの、美味しい食べ方や調理方法3つ紹介します!
美味しく食べるためには、「1度すべて溶かす」もしくは「しっかり加熱する」ことが必要です。
溶かしてしまえばブルームの見た目の悪さはなくなり、滑らかな状態になります。
また、焼き菓子など混ぜて焼き込むことで、溶かさなくても舌触りのざらつきがほとんどなくなります。
チョコフォンデュ
チョコレートと牛乳があればすぐにできるチョコフォンデュ。
フルーツやクッキー、マシュマロなどを付けながら食べましょう。
【材料1~2人分】
チョコレート:200g
牛乳:100~120g
作り方
- チョコレートを刻む。
- 牛乳を沸騰寸前まで温め、①に全て入れる。
- 30秒から1分ほど待ち、チョコレートが解けてきたところで、しっかり混ぜる。
- 温度を35~40℃に保ちながら、好みの食材を付けて食べる。
ブルームが出てしまっても、溶かしてしまえば見た目も味も普通のチョコレートに!
簡単に作ることができ、ちょっと贅沢なおやつにピッタリです。
チョコパウンドケーキ
刻んだチョコレートを入れたパウンドケーキ。
作り方も混ぜて焼くだけのため、比較的簡単なお菓子です。
【材料パウンドケーキ型1本分】
無塩バター:100g
砂糖:60g
卵:3個
薄力粉:100g
ベーキングパウダー:小さじ2/3
チョコレート:100g
下準備
- バターは室温に戻す。
- 薄力粉とベーキングパウダーはよく混ぜ、ふるっておく。
- オーブンは170℃に予熱しておく。
- パウンドケーキの型に型紙、オーブンペーパーを敷いておく。
- チョコレートは粗く刻んでおく。
作り方
- バターに砂糖を入れて、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜる。
- 溶き卵を3~4回に分けて加え、その都度よく混ぜる。もし分離したら粉を少し入れて混ぜる。
- 粉を2~3回に分けて加え、その都度ゴムベラでさっくり混ぜる。粉をすべて入れ、混ぜ終わったときにダマや粉っぽさがないようによく混ぜる。
- チョコレートを入れて、全体に散るようにさっくり混ぜる。
- 型に流し入れ、平らにし、170℃のオーブンで35~45分ほど焼く。竹串を刺して生地が付いてこなければしっかり焼けています。
よりチョコレート感を出したい場合、粉の10~20%をココアに変えてもおいしくできます。
焼きたてのふわふわの状態、しっかり冷めてギュっとした状態の2種類の味わいを楽しめます。
チョコレートの賞味期限が少し切れていても、しっかり加熱しているため安心して食べられるはず!
生チョコ
バレンタインの定番とも言える生チョコ。
これもチョコレートをしっかり溶かして作るため、ブルームが分からなくなります。
ここではレンジでできる簡単な作り方を紹介します。
【材料1~2人分】
チョコレート 100g
生クリーム 50g
ココアもしくは粉糖 適量
下準備
- バットにクッキングシートを敷く。
作り方
- チョコレートを細かく刻む。
- 耐熱ボウルにチョコレートと生クリームを入れ、500w~600wで1分ずつ加熱し、チョコレートを溶かす。
- チョコレートが完全に溶けたら、しっかり混ぜる。溶け切っていなかった場合は10~20秒ずつ加熱して、よく混ぜる。
- バットに流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める(1~2時間ほど)。
- 型から外し、お好みのサイズにカット、ココアや粉糖をかけて完成。
お好みでブランデーなどのお酒を入れても、大人の味に変化します。
【まとめ】表面が白くなったチョコレートは食べられる!
- 表面の白いのはカビではなくブルーム
- チョコレートは高温、多湿、直射日光、急激な温度変化に弱い
- チョコレートの保管方法は食品表示の保存方法をしっかり守る
- 賞味期限切れ、ブルームのチョコレートは食べることができる
- 美味しい食べ方は「1度すべて溶かす」もしくは「しっかり加熱する」こと
意外と繊細なチョコレート、丁寧に保管してあげないと表面が白くなるブルームがすぐにできてしまいます。
チョコレートをもらった、買ったときは、すぐに食品表示を確認する癖を付けましょう。
ここでは表面が白くなっても食べられると書きましたが、ブルームにならない状態が1番です。
ブルームにならないように気を付け、ブルームになったとしてもおいしく食べ、捨てることがないようにしましょう。