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ネット上で「では」と書いている人も「でわ」と書いている人もたくさん見かけていると、どちらが正しいのか何だかよくわからなくなってきちゃいますよね。
間違って使っていると恥ずかしいし、どちらが正しいのか知りたい…!
結論から言うと、正しいのは「では」です。
なぜなら、「は」と「わ」は全く意味合いが違うからです。
「は」は言葉と言葉をつなぐ役割、「わ」は文章の最後に置いて強調させる役割があります。
でも、発音は「DEWA」なのに文字にすると「DEHA(では)」になるなんて、何だか不思議な感じがしますよね。
そのことについても調べてみました。
この記事では、
- 「では」と「でわ」はどちらが正しい?
- 「は」と「わ」の意味と使い方
- 「は」を「WA」と発音するのはなぜ?
ということについてお伝えしたいと思います。
「では」と「でわ」は「では」が正しい!使い方を解説
「では」と「でわ」は、意味が全然違います。
「では」は文や語句をつなぐ働きがあり、いくつかの意味があります。
一方、「でわ」は「出羽(でわ)」という地名や人名で、その他に意味はありません。
なので、文や語句をつなぐ「では」を使う方が正しいのです。
それでは、「では」の詳しい意味について例文を交えながら見ていきましょう。
文や語句をつなぐ「では」
「では」は「それでは」を省略した言葉で、2つの意味があります。
①意見が一致しない時に妥協案を示す
まずは、例文を挙げてみましょう。
- 「なかなか意見がまとまりませんね。では、この議題は次回に持ち越しということでよろしいですか。」
- 「もう少し安くなりませんか。」「仕方ないですね。では、○○円でいかがでしょう。」
などのように、会議や会話などで意見が一致しない時、妥協案を示す場合に使います。
②物事に区切りをつける
まずは、例文を挙げてみましょう。
- 「時間になりました。では、そろそろ始めましょう。」
- 「今日はこれで終わります。では、皆さんさようなら。」
などのように、物事に区切りをつけるため(開始、終了など)に使います。
複数の詞を結合する「では」
複数の詞が結合する「では」には、3つの意味があります。
①「~だとすると」「~であるならば」と言う意味
まずは、例文を挙げてみましょう。
- 彼の今の実力では、対戦相手に勝てない。
- この成績では、合格は難しい。
などのように、「~だとすると」「~であるならば」という意味で使います。
この「では」は、断定の意味を表す「だ」の連用形である「で」と、語句や文全体に意味を添える働きをする「は」が結合した詞です。
連用形:言葉の活用形態の一つで、文を一時中止させる働きがあります。
②「~においては」「~を用いては」という意味
まずは、例文を挙げてみましょう。
- 現時点では、まだ判断できない。
- 地球上では、環境問題が深刻化している。
などのように、「~においては」、「~を用いては」という意味で使います。
この「では」は、物事の手段や範囲などの意味を表す「で」と、語句や文全体に意味を添える「は」が結合した詞です。
③「~なくては」「~ずには」という意味
まずは、例文を挙げてみましょう。
- 約束をしないのでは、この話は進められない。
- この映画は、涙なしでは見られない。
などのように、「~なくては」「~ずには」という意味で使います。
この「では」は、原因の意味を表す文や語句と、結果の意味を表す文や語句をつなぐ「で」と、語句や文全体に意味を添える「は」が結合した詞です。
「は」と「わ」の意味と使い方
「では」と「でわ」の違いについて触れてきました。ここではもう少し詳しく「は」と「わ」のそれぞれの意味を例文を交えながら解説していきます。
語句をつなぐ「は」
まずは、例文を挙げてみましょう。
- ペンは剣よりも強し
- 今日は、いい天気だ。
などのように、「は」には語句をつないでそれに意味を付け加える働きがあります。
つなぎの詞は、会話をする時や文章を書く時などになくてはならない詞です。
軽い断定の意味で使われる「わ」
まずは、例文を挙げてみましょう。
- 「明日早いから、もう帰るわ。」
- 「それは、また今度にするわ。」
などのように、「わ」は軽い断定の意味で使います。
紛らわしい「は」と「わ」の使い方
「は」と「わ」の意味を理解した上で、紛らわしい使い方について解説します。
「こんにちは(こんばんは)」と「こんにちわ(こんばんわ)」
日常的な挨拶の言葉ですが、SNSなどでは語尾を「わ」と表記する人が時々見受けられます。
でも、正しくは「こんにちは(こんばんは)」です。
なぜなら、
「こんにちは、いい天気ですね。」
「こんばんは、寒いですね。」
など「こんにちは(こんばんは)」の後に続く言葉を省略しているからです。
一方、「こんにちわ(こんばんわ)」の「わ」は文末につけて使う詞なので、意味が通じにくくなってしまいます。
「出るは出るは」と「出るわ出るわ」
見出しの文は一例ですが、この場合正しいのは「出るわ出るわ」です。
なぜなら、「出るわ出るわ」の「わ」は文末につける詞で、2つに分けても違和感がなく意味が通じるからです。
一方、「出るは出るは」の「は」は語句をつなぐ詞で、二つに分けてもつないでも意味が通じない訳の分からない言葉になってしまいます。
「は」を「WA」と発音するのはなぜ?
文章を読んでいると、「は」と書いてあるのに「WA」と発音することがあります。
ここでは、なぜ「は」を「WA」と発音するのかということについて解説します。
語句をつなぐ「は」は「WA」と発音する
「は」を「WA」と発音するのは、簡単に言うと
語句をつなぐ「は」は「WA」と発音し、それ以外の「は」はそのまま「HA」と発音する
ということです。
「は」の表記のまま「WA」と発音するのは、それが一目で「語句をつなぐ詞」と分かるようにするためといわれています。
「は」と「わ」の発音と表記の変化
平安時代に「ひらがな」が発明されました。最初は表記通りに発音していたようですが、それが時の経過とともに文字や発音の形態が変化してきました。
その中で「は」を「WA」と発音するようになりましたが、表記は「は」のままの状態が長い間続きました。これは「歴史的仮名遣い」といわれています。
さらに時代が進んで第二次世界大戦後、仮名遣いは「原則として発音通りの表記にする」というルールに変わりました。そして「WA」と発音する詞は「わ」と表記するようになりました。
これは「現代仮名遣い」といわれ、普段私達が使用しています。
例を挙げると、
歴史的仮名遣い | 現代仮名遣い |
あはれ | あわれ |
川(かは) | かわ |
柔らか(やはらか) | やわらか |
などと表記されるようになりました。
まとめ
今回は、「では」と「でわ」について書いてみました。
- 「では」と「でわ」では「では」が正しい
- 「では」は「それでは」を省略した言葉
- 「は」は語句をつなぐ役割、「わ」は文末に付けて強調させる役割がある
- 「は」を「WA」と発音するのは、それが「語句をつなぐ詞」とわかるようにするため
ということがわかっていただけたと思います。
同じ発音の言葉でも文字にすると、全然違う表記になります。
言葉にはさまざまな意味があって。一字一句間違えただけで全然意味が違ってしまいます。
また、調べれば調べるほど言葉って奥が深いんだなということを改めて感じました。
日本語は、難しいけど繊細で表現豊かな言葉だと思います。
だから、言葉の意味を正しく理解して正しく使いたいですね。