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レシピには「冷やし固めて出来上がり」とか「冷蔵庫で冷やし固める」としか書いてないので、確かにこれではどのくらいの時間で固まるのか、全くわかりませんよね。
そこで、実際に寒天が固まる時間を調べてみると…なんと常温では1時間もかかることがわかりました。
でも、安心してください!作り方や冷やし方によっては、寒天が固まる時間を大幅に短縮にすることができるんです!
この記事では
などを紹介しています。
これを読んだあなたは、「寒天がまだ固まっていないから食べられない~」という事故を未然に防ぐことができるようになるでしょう。
寒天が固まる時間の比較【常温・氷水・冷蔵庫】
常温
- 寒天は常温でそのまま置いておけば自然に固まる
これは牛乳、コーヒー、ジュース、水羊羹など液体の種類で固まる時間が変わることはほとんどありません。
寒天が固まる時間は量が少ないほど早くなります。
80㏄ | 150㏄ | 200㏄ | 350㏄ | 450㏄ | |
---|---|---|---|---|---|
常温 | 20分 | 30分 | 40分 | 60分 | 65分 |
寒天は、器の外側から中心に向かって固まりはじめるので、急いている時は中心までの距離が短い、小さい器を選ぶと寒天が固まる時間が早くなります。
急いでいる時の器選びのポイント
- 大きい器より小さい器
- 深い器より浅い器
- 厚いものより薄いもの
氷水
- 氷水で冷やすと寒天が固まる時間を常温の半分にできる
寒天液を冷ますときは、網などに乗せて底を浮かせると早く冷めます。
急ぐときは、保冷剤など下に敷いて使うととても便利です。
しかし、それよりも氷水で冷やすと寒天が固まる時間を常温の半分にすることができます。
450㏄の寒天液 | 固まる(常温28℃)までの時間 |
---|---|
常温 | 65分 |
氷水 | 35分 |
氷水で寒天が固まる時間
80㏄ | 150㏄ | 200㏄ | 350㏄ | 450㏄ | |
---|---|---|---|---|---|
氷水 | 10分 | 20分 | 25分 | 30分 | 35分 |
冷蔵庫
- 冷蔵庫に入れるのは寒天を固めるためでははなく「美味しく食べるため」
寒天液は粗熱を取って器に移しても、まだ40℃くらいあります。
このまま冷蔵庫に入れてしまうと庫内の温度を上げてしまい、先に入れていた食品に影響を与えてしまうので、冷蔵庫には入れられません。
冷蔵庫に入れてもいい温度=常温(28℃)まで冷めるのを待っていると、寒天は固まっています。
では、なぜレシピには「冷蔵庫に入れる」と書いてあるのかというと、寒天は冷えていた方が美味しいからです。
氷水に入れて固めた寒天も、常温になるのを早めて固まっただけなので、まだ生温かい状態なのです。
【最短10分】寒天が固まる時間を最速にする2つの裏ワザ
- 寒天液を別鍋に作る
- 氷水に塩を入れる
寒天の固まる温度は、常温=28℃前後です。
寒天が固まる時間を早めるには、いかに早く常温まで温度を下げるかということが最大のポイントになります。
そこで、寒天が固まる時間を最速にする2つの裏ワザをご紹介します。
この2つの裏ワザを組み合わせれば、寒天が固まる時間を最短10分にすることができます。
その1:寒天液を別鍋に作る
沸騰させた寒天液は、火を消して砂糖を加えてもまだ80℃近くあります。
800㏄、1,000㏄の寒天液を全部沸騰させてしまうと、冷めにくくなり温度が下がるのに時間がかかってしまいます。
そこで少量の寒天液を別鍋につくり、常温の液体を合わせることで早く常温に近づけ、寒天が固まる時間を短縮できます。
- 別鍋に水と寒天を入れて煮溶かす
- 火を止めてから砂糖を入れる
- 常温の残りの液体を少しずつ加える
- 鍋底に水をあてて5-6分優しく混ぜ続ける
- トロミがついたら器に移す
- 常温または氷水に入れて冷やす
※具体的な分量は下の【分量早見表】を参考にしてみてください。
作りたい量 |
①寒天と水の量 | ③残りの液体 | 砂糖 | |
---|---|---|---|---|
固め | 柔らかめ | 常温 | 約10% | |
500㏄ | 4g+150㏄ | 3g+150㏄ | 350㏄ | 大さじ6 |
600㏄ | 5g+200㏄ | 4g+200㏄ | 400㏄ | 大さじ7 |
800㏄ | 6g+300㏄ | 5g+300㏄ | 500㏄ | 大さじ9 |
1,000㏄ | 8g+400㏄ | 6g+400㏄ | 600cc | 大さじ10 |
1,200㏄ | 10g+500㏄ | 7g+500㏄ | 700㏄ | 大さじ12 |
- 常温は手で触って「ほんのり冷たい」くらいが目安
- 液体が冷たいときは、電子レンジ600wで1分~1分30秒加熱して常温にする
- 常温の液体でも、一気に入れるとダマになるので少しずつ加える
温度が下がり過ぎてジェル状になってしまうと、器に移した時に表面が凸凹になってキレイに仕上がりません。
常温で加える液体が多い(600㏄以上)ほど、温度は早く下がるので混ぜているだけでトロミがつき、急速に固まり始めてしまいます。
この手順では、固まる温度ギリギリなので、手早く作業しましょう。
寒天の状態 | 寒天の温度 |
---|---|
トロミがつく | 40℃ |
ジェル位の固さ | 37℃ |
表面に膜が張る | 35℃ |
中心だけ柔らかい | 33℃ |
全体が同じ固さ | 28℃(常温) |
その2:氷水に塩を入れる
- 氷は、溶ける時に周りの温度を下げる
- 塩は、氷を速く溶かす
この2つの性質から、氷水に塩(大さじ2-3杯)をまぜると、氷が溶けるスピードが速くなり、まわりの温度をどんどん下げて0℃よりも低い温度になるのです。
大きい氷よりも細かい氷のほうが溶けやすいため、早く冷やすことができます。
また細かいほうが器に密着しやすいので、ムラなく冷えるというのもポイントです。
氷水に塩を入れるだけで、レシピ通りの作り方で15分、裏ワザ①の寒天液を別鍋に作る方法では10分でしっかり固まっていました。
裏ワザ①の詳しい作り方を知りたい方はここをクリック!
450㏄のタッパーで作りましたが、器をもっと小さいものにすれば、もっと時短できます。
寒天液450㏄ | 固める温度 | 寒天の作り方 | |
レシピ通り | 別鍋に寒天液を作る | ||
常温 | 28℃ | 65分 | 20分 |
氷水 | 4℃ | 35分 | 15分 |
氷水+塩 | -1℃ | 15分 | 10分 |
これって失敗?寒天の状態を見極めるタイミングと2つの対処法
見極めるタイミングは1時間後
よっぽど量が多くない限り、常温でも1時間あれば周り半分以上固まっているはずです。
1時間後、表面に膜を張っているようなら、まだ希望を捨てないでください!
しかし、1時間経ってもサラサラまたはドロドロなら、残念ながらそれ以上時間をかけて冷やしても固まる見込みはありません。
対処法①表面に膜を張っているとき
- 氷水+塩で冷やす
1時間経っても完全に固まらず、膜を張っているときは以下の原因が考えられます。
- 熱いまま器に移した
- 寒天液の量が多い
この場合、温度が下がるスピードが遅くなるので、時間がかかっているのかも知れません。
膜を張っているということは、固まる気配はありそうなので、塩を入れた氷水で温度を下げてもう少し待ってみましょう。
あと1時間経っても中心まで固まらない時には、次の対処法②を試してみてください。
対処法②サラサラまたはドロドロのとき
再加熱して作り直す
再加熱して作り直すことができるのは、
- 寒天の量はレシピ通りなのに固まらなかったとき
寒天の量はレシピ通りなのに固まらなかった原因は、寒天がきちんと溶けていないから。
再加熱とは、固まらなかった寒天液をもう一度鍋に移して沸騰させることです。
寒天の量が間違っていなければ、再加熱してしっかり煮溶かせば固まるはずです。
牛乳寒天を再加熱する時は、焦げ付きやすいので優しくかき混ぜながら、ゆっくり温度を上げるようにましょう。
寒天を追加して作り直す
寒天を追加して作り直すことができるのは
- 寒天が足りなかったとき→足りない分の寒天を追加する
- 酸味の強い果物を入れたとき→作った時の1.5倍の寒天を追加する
寒天が少なければ液体を固めることができません。
また酸味の強い果物を使うと、寒天の固まる力が弱まってしまい、固まらなくなってしまうことがあります。
そんな時は、寒天を追加して作り直すことができるので試してみてください。
作り直す手順
- 果肉が入っていれば一旦取り出す
- 残りを鍋に移して温めておく
- 別の鍋に寒天と水100㏄を入れて煮溶かす
- 2と3を合わせる
- 粗熱がとれたら容器に入れ果肉を戻す
まとめ
器の大きさによって変わります。小さい器の方が早く固まります。
80㏄ | 150㏄ | 200㏄ | 350㏄ | 450㏄ | |
常温 | 20分 | 30分 | 40分 | 60分 | 65分 |
氷水 | 10分 | 20分 | 25分 | 30分 | 35分 |
寒天を冷蔵庫に入れてもいい温度(28℃)になる時には既に寒天は固まっている状態です。なので、冷蔵庫に入れるのは固めるためではなく「冷やして美味しく食べる」ためです。
固まる時間は同じです。
トロミがついた寒天液を塩を入れた氷水で冷やすと最短10分で固まります。器は1人分ずつ小分けにした方が早く固まります。
2時間経っても固まっていない時は、固まる見込みはありません。原因を探して作り直しましょう。
寒天の量が間違っていないなら再加熱して寒天を溶かし直せば固まります。寒天が少なかったり、酸味の強い果物を使ったときは寒天を追加して作り直すことができます。
寒天は常温で固まるので、基本放っておけば固まります。
早く固めたいときは、出来るだけ早く常温まで温度を下げることがカギとなります。
少しでも参考にしていただければ幸いです。